2016/09/23発行 ジャピオン883号掲載記事

ボストンぶらり街めぐり

 米国の歴史は、ピルグリムファーザーズが、メイフラワー号に乗り、現在のマサチューセッツ州プリマスにたどりついたところから始まります。古くからの伝統を受け継ぎつつ、新しく変わっていくボストンの街を四季折々の写真と共に紹介するコーナーです。

第100回 ウィルソンファーム

 ボストンの中心地から約15マイルほど離れたレキシントン市は、独立戦争の発端となった場所で、地元民兵とイギリス軍の戦いで知られています。そんな同市の中でも、ひと味違ったアトラクションがウィルソンファームです。1884年に創業した家族経営の農場で、現在は4世代目のジム・ウィルソンさんがオーナーを務めています。車の行き交うプレゼントストリートから同ファームの駐車場に入ると、トマトからビーツ、青ネギまでありとあらゆる野菜、ハーブ、そして植木や切り花を育てている広大な敷地が目の前に広がります。

 農業が産業化され、「農家として生き延びるには小売りをするしかない」と何十年も前に立ち上げた同ファームの店舗は、いまや総合的な食料品店と化しています。同ファームはニューハンプシャー州リッチフィールドにも数百エーカーの農地を持ち、そこで収穫されたトウモロコシやイチゴをはじめとするさまざまな野菜や果物が店頭に山積みになっています。レキシントン市の農地では2千羽に及ぶ鶏も飼っており、毎朝生みたての卵が手ごろな値段で売られています。また、肉、魚、チーズ、パンやケーキ、総菜などもあり、充実した品ぞろえはここで全ての食品がそろうと言っても過言ではないほどです。

 同ファームの特徴は、やみくもに農薬に頼らずに自然の掟を利用する、IPMと呼ばれる栽培方法です。植物の病気予防を研究する他、土の盛り方によって水はけを調整したり、病気になりやすい熟れた植物が農機具に触れないようにするなど、経験とサイエンスに基づいた手法を用いています。

 同ファームでは、リンゴをテーマにしたフェアや秋のヘイライドなど、家族で楽しめるイベントも一年を通して行っています。すでに巣立ったジムさんの子供たちは各自の仕事分野で活躍していますが、跡継ぎの心配はないとのこと。ファームはこれからも続きそうです。詳細はwww.wilsonfarm.comをご覧ください。(ライターS)

第100回 ウィルソンファーム

店舗前には新鮮な野菜や果物がずらりと並ぶ。この日はバジルの植木も販売していた
たくましく育つ野菜や果物の、青々とした葉が美しい。多忙な都会での生活に疲れたら、リフレッシュに訪れよう
現オーナーを務めるジムさん。同ファームこだわりの栽培法を、農場で自ら教えてくれた

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