2016/09/02発行 ジャピオン880号掲載記事

ボストンぶらり街めぐり

 米国の歴史は、ピルグリムファーザーズが、メイフラワー号に乗り、現在のマサチューセッツ州プリマスにたどりついたところから始まります。古くからの伝統を受け継ぎつつ、新しく変わっていくボストンの街を四季折々の写真と共に紹介するコーナーです。

第97回 サウスステーション

 マサチューセッツ州南西部の各都市をつなぐコミューターレールの発着駅であり、ボストンの鉄道ハブ駅であるサウスステーションは、観光客の多いボストン市内中心地からほど近い、ファイナンシャルディストリクトにあります。周囲にそびえる近代的な高層ビル街の風景に対比し、同駅舎は同市内にあるトリニティー教会を彷彿(ほうふつ)とさせるロマネスク・リバイバル建築。1898年の開通以来、積み重ねてきた歴史の重みを感じます。

 鉄道全盛期であった1915年の記録によると、ボストン2大駅の一つであるノースステーションの当時の1日平均利用者数が2900万人、ニューヨークのセントラルステーションが2200万人とされています。対してサウスステーションは、当時これらをしのぐ3800万人が利用しており、全米最大級の鉄道駅であったことが分かります。

 ボストニアンにとって、列車旅行といえばサウスステーションです。同駅からは、ワシントンDC、ニューヨーク州、コネチカット州ニューヘイブン、イリノイ州シカゴ、ペンシルベニア州フィラデルフィア、カリフォルニア州ロサンゼルスなどへ向かうアムトラックが発着しています。大きな荷物を抱えた旅行者が一日を通して行き交い、電車の時刻を知らせる電光掲示板の前には、常に人だかりができています。早朝や夕方などの通勤時は、郊外都市に住んでいるスーツ姿の大群が、同駅を抜けビジネス街へ、また地下鉄サウスステーション駅へ流れていきます。今なお日常的に数千万人が利用する、名実ともにボストンで最も利用客の多い駅です。

 ボストンとニューヨークをつなぐアムトラックは、コネチカット州の海岸線を走る時の車窓風景が素晴らしく、座席もゆったりサイズ。車や飛行機での移動にはない旅の醍醐味(だいごみ)が味わえ、鉄道好きにはたまりません。ちなみに、ボストンからニューヨークまでは4時間ほど。渋滞の心配がないため、車よりも正確な時間にたどり着きます。(ライターM)

第97回 サウスステーション

サウスステーションは、ボストンの歴史的建築物であるトリニティー教会のデザイナーの作品に着想を得て造られた
駅構内では、数多くあるカフェやバー、フードコートでランチや夕食を楽しむ人々の姿が1日中絶えない
マサチューセッツ州外各方面に向けて出発するアムトラックでは、列車ならではの旅の体験ができる

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