2017/07/28発行 ジャピオン926号掲載記事
第20回 ウォルデン池
約250エーカーの広大な森の中心に、ウォルデン池がある。夏には池のほとりで水遊びやウオーキングに興じる人も多く、コンコード市民の憩いの場となっている。
この池は、コンコード出身の哲学者ヘンリー・デービット・ソローの回顧録「ウォルデン森の生活」(1854年)の舞台として世界的に知られる。ソローは45年に、友人で哲学者のラルフ・ワルド・エマーソンが所有していた同地の森の中に小さな木造小屋を建て、2年間自給自足の生活を送った。
自然への敬意、そして環境保護の重要性をつづった同書は、「自然保護の父」と呼ばれた植物・地質学者のジョン・ミューアや、著書「沈黙の春」(1962年)で化学物質の危険を唱えたレイチェル・カーソンなど、全米の環境保護活動家に影響を与えたといわれる。
Walden Pond Visitor Center


