2016/08/26発行 ジャピオン879号掲載記事

第8回 漢方によるしみ、たるみ対策

 東洋医学では、体質を次の五つに大別して考えます。

 ①気が滞り便秘症の原因となる「気滞(きたい)」、②・③疲れやすく消化器系が弱い「気虚(ききょ)」と「血虚(けっきょ)」、④血が滞り生理痛などがひどくなる「瘀血(おけつ)」、⑤体液が滞り顔や体がむくみやすい「湿熱(しつねつ)」など。

 以上のうち、しみとたるみの主な原因体質は、②③の「血虚」と「気虚」です。

たるみには
美容鍼が即効

  「たるむ」ということは、「落ちる」「元気がない」という状態。「気虚」の状態です。そうなる原因の一つは、加齢ですが、若い人でも元気がない状態(疲労)が続くと、肌がたるみます。仕事のし過ぎや寝不足、偏食など、人間の体から元気を奪う要因はたくさんあります。

 原因が加齢だろうと疲労だろうと、漢方のたるみ対策は、エネルギーを上げて、内臓機能を整えることに焦点を置くことです。内臓を元気にすれば全身に栄養が行き渡り、顔にもつやと張りが戻ってきます。

 この状態に効く漢方薬には、「四君子湯(しくんしとう)」「十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)」などがあります。気を増やし、元気になる漢方薬です。漢方医の指示通りに服用すれば、効果が現れるまでに1カ月くらいでしょうか。

 即効を希望する人には、美容鍼をおすすめ。顔と全身のツボに鍼をさして約1時間。その場で効果が現れ、数週間は持続するので、漢方薬と同時にしばらく続けられると長期的効果が期待できます。

しみ消しにハトムギ

 「しみ」は色が沈着した状態ですね。これも、原因となる体質は「気虚」か「血虚」のいずれか、または両方であることがほとんどです。この二つは相関関係にあり、気虚になれば血虚になるし、その逆もしかり。栄養失調から来るようなしみは「血虚」です。血の流れが悪くなるため、栄養が体に行き渡らなくなり、ちょっと太陽に当たっただけでしみになり、それが元に戻らなくなるのです。

 しみ解消に効くのが、「薏苡仁(よくいにん)」という漢方薬ですが、要はハトムギです。韓国系のスーパーや、アマゾンで購入できます。焙煎(ばいせん)されたハトムギ茶ではなく、丸ごとのハトムギを購入してください。適当な量を20~30分煮ると、乳白色の煮汁ができるので、その汁を飲みます。100ミリリットルを1日2回、1カ月間飲むと、しみが1トーン薄くなります。1週間分作って冷蔵庫で保存し、人肌に温めて朝晩飲みます。肌にはターンオーバー(28日周期)があり、しみの改善には時間がかかるので、根気よく取り組んでください。

しみ・たるみ対策

顔と全身のツボに施す美容鍼。即効性があり、1回の施術で効果が分かる。数週間持続するので、漢方薬と並行するとよい

美容鍼の最後に、このローラーで顔全体をマッサージ。浅い鍼効果があり、血行も促進

ハトムギ(英語名:Job’sTears)を20〜30分煎じ、1日100mlを2回飲む。1カ月ごとに少しずつ効果が現れる

野崎夕子先生

NY州認定鍼灸師/マッサージセラピスト。全米鍼灸師会公認鍼・漢方薬療法士。2001年「医堂ホリスティックセンター」設立。鍼灸、漢方、指圧、温熱療法を中心に、アレルギー、生活習慣病、婦人科疾患の予防、治療にあたる。

iDo Holistic Center/22 E. 49th St., 3rd Fl.

TEL: 212-599-5300www.idocenter.com

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