2016/08/05発行 ジャピオン876号掲載記事

第5回 漢方でニキビ肌対策

 東洋医学には「気・血・水」という考え方があり、これらが量・速度ともにバランスよく体内を巡るのが、健康な状態とされています。ニキビは、そのバランスが何らかの理由・原因で崩れてできるものです。

 人間には自己治癒能力が備わっていますが、「気・血・水」のバランスが崩れた状態ではその能力を発揮できません。漢方薬や鍼(はり)は助け舟です。それによって、自力で健康を取り戻すよう仕向け、ニキビも改善させます。

体質による
ニキビの状態

 一言でニキビと言っても、いろいろなタイプがあります。体の状態を大きく五つに分けて、それぞれにどんなニキビができやすいかをご説明しましょう。

■気滞(きたい)=気が滞り、熱がこもり赤くなったニキビ。女性なら生理前に胸が張るなどの症状があるタイプ。便秘をする人にもこのタイプが多い。
■気虚(ききょ)=色が薄いニキビ。疲れやすい、消化器系が弱い、エネルギーに欠け、くよくよ悩むタイプに多い。
■血虚(けっきょ)=色が薄いニキビ。タイプとしては気虚に近い。
■瘀血(おけつ)=赤黒いニキビ。血が滞るタイプで、それに熱が加わるとニキビが赤く腫れる。女性なら、生理前の症状がひどい人や、生理の時に血が固まって出る人など。
■湿熱(しつねつ)=膿んだニキビ。体液が滞るタイプで、顔や体がむくみやすい人など。

ー以上のような五つのタイプの体調不良と、その結果としてのニキビの背景には、ストレスがあります。仕事や対人関係による精神的なストレス、栄養の偏りや睡眠不足などによる体のストレスが影響して「気・血・水」のバランスが乱れ、ニキビができると、東洋医学では考えます。

漢方薬を
カスタムメード

 多くの人は、これら五つのうち複数が混在して、ニキビという症状になって現れます。漢方薬を処方する際にはニキビの状態だけでなく、頭痛・便秘・生理痛といった、その人の普段からの健康状態についても問診。さらに肌の状態(色やつや)と脈、舌の状態も見て、総合的に診断します。

 処方する漢方薬は、ほとんどがパウダーかカプセルです。薬草をそのまま煎じるのがベストですが、手間がかかるだけでなく、効果を出すための煎じ方が薬草によって異なるため、一般の人には難しい作業です。既成の漢方薬を、一定期間服用する方が、安定した効果が期待できます。

 体質別に自分で押せるツボ(イラスト参照)もあるので、ニキビで悩んでいる人は、漢方薬とともにトライしてみてください。

ニキビに効くツボ

「気滞」に効くツボ、「太衝(たいしょう)」は足の親指と人差し指の間のくぼんだ場所にある

「気虚」に効くツボ「気海(きかい)」はへその下指2本の場所に、へそから指4本下のツボが「血虚」に効く「関元(かんげん)」

漢方薬の数々。「瘀血(おけつ)」タイプの人に有効な漢方薬「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」。左がパウダー、右がカプセルタイプ。

iDo Holistic Center
野崎夕子先生

NY州認定鍼灸師/マッサージセラピスト。全米鍼灸師会公認鍼・漢方薬療法士。2001年「医堂ホリスティックセンター」設立。鍼灸、漢方、指圧、温熱療法を中心に、アレルギー、生活習慣病、婦人科疾患の予防、治療にあたる。

 

 

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